これは、2000年4月14日から5月19日まで、中国のシルクロード仏教遺跡を旅した、探訪記である。
西遊記で有名な唐代の学問僧玄奘(三蔵法師)が、当時辿った跡を、バスか鉄道で行く、ほぼ無計画な旅。
当時29歳だから、旅が出来たのでしょう。
ノートパソコンを持参し、各地からインターネットにアクセス。当時はネットカフェのある時代ではなく、ホテルの部屋にある電話回線でネットにアクセスし、善教寺ホームページへ、探訪記の書き込みと現地の写真をアップしながらの旅だった。
今、冷静に振り返ると、よくぞ生きて帰って来られたものだと思う。
三蔵法師・玄奘(西暦602年〜664年)
玄奘は、中国唐代の学問僧。
「三蔵法師」の「三蔵」は、「経蔵」「律蔵」「論蔵」で、仏典を中国の言葉に翻訳した翻訳者を三蔵法師という。玄奘といえば、三蔵法師の中の三蔵法師である。
玄奘は、仏教の聖地インドで釈迦の教えを学ぶ為、国禁を犯して長安を出発(26歳)。西域から中央アジアをへてインドへ求法の旅に出た。
17年の歳月の後、多数の経典や仏像を携えて帰国。
玄奘が長い旅路の末にもたらしたのは、多くの経典類をはじめとして、シルクロードという未知の世界の情報だった。
三蔵の称号を受け経典の漢訳にあたり、75部1335巻の仏典を完成させる。
弟子に編述させた『大唐西域記』は、当時を知る重要な資料であると共に、人々は異郷への夢と憧れと冒険心をかきたてられたのである。
偉大なる宗教家であるとともに、100を越える国を歩いてその見聞を著わし、旅行家としても、また国際交流の先駆者としてもその存在は大きい。
現在では長編小説『西遊記』の三蔵法師のモデルとして親しまれている。
2000年(平成2年) ※内容は順次公開します。 【4月14日】ニーハオ!〈広島~上海~西安〉 【4月15日】三蔵法師も旅立った出発点〈西安〉 【4月16日】秦の始皇帝は凄い〈西安〉 【4月17日】不安、不安、不安〈西安〉 【4月18日】素敵な出会い〈西安〉 【4月19日】無事、宝鶏着〈西安~宝鶏〉 【4月20日】ここで曹操と諸葛亮にあう〈宝鶏〉 【4月21日】快適な移動〈宝鶏~天水〉 【4月22日】巨大石仏に圧巻〈天水〉 【4月23日】蘭州のバス〈蘭州〉 【4月24日】蘭州名物、牛肉麺〈蘭州〉 【4月25日】人里離れた、秘境〈蘭州〉 【4月26日】素敵な町、蘭州〈蘭州〉 【4月27日】この地で憧れの高僧に出会う〈武威〉 【4月28日】なんとこの時期に雪が〈武威~張掖〉 【4月29日】横たわった、巨大なお釈迦様〈張掖~酒泉〉 【4月30日】万里の長城の最西端〈酒泉〉 【5月1日】もうバスは嫌です〈酒泉~敦煌〉 【5月2日】世界遺産、敦煌莫高窟〈敦煌〉 【5月3日】今日の旅も辛かった〈敦煌~柳園~ハミ〉 【5月4日】絶望感を味わう〈ハミ〉 【5月5日】トルファン産、赤ワイン〈ハミ~トルファン〉 【5月6日】三蔵法師の説法を聞く〈トルファン〉 【5月7日】ウイグル族の結婚式〈トルファン〉 【5月8日】ホルクス・ワーゲン、サンタナ号〈トルファン~コルラ〉 【5月9日】体調最悪です〈コルラ~クチャ〉 【5月10日】この地に仏教伝来〈クチャ〉 【5月11日】カシュガルよりヤクシィムシース〈クチャ~アクス~カシュガル〉 【5月12日】中国最西端の仏教遺跡〈カシュガル〉 【5月13日】西域最大都市・ウルムチ〈ウルムチ〉 【5月14日】シルク・カーペット〈ウルムチ〉 【5月15日】中国のアルプス〈ウルムチ〉 【5月16日】東儀秀樹さんとの『縁』〈ウルムチ~西安〉 【5月17日】世界で唯一の仏舎利〈西安〉 【5月18日】お買い物!〈西安〉 【5月19日】無事に帰国〈西安~上海~広島〉 |