2021年 ごあいさつ

善教寺
第20代住職 廣幡 勝祐
HIROHATA Masahiro
Chief Priest of Zenkyo-ji Buddhist

 コロナ禍の影響で、葬儀は家族葬が増えてきました。法事は本堂で勤まることが多くなりました。
 本堂での定例法要は、ソーシャルディスタンスを取り、常に換気を行う。法要終了後のお見送りは、距離をとっての挨拶。身体を触れ合って別れを惜しむなんてことは御法度。
 感染拡大防止の一番の手段は人と会わないこと。人と距離を取ること。会話をしないこと。
 大切な人とも会えなくなり、人と会いお喋り出来る事は当たり前ではなく、とても有り難い事だったと気付かせて貰いました。
 世の中は、テレワーク、リモート、オンラインミーティングと、タイムスリップした感じです。
 コロナ禍で世の中の事象が一変した、時代が変わったと世間では言われ、私自身も、お寺を取り巻く環境が変化したと思わなくもありませんが、人間の本質は、お釈迦様の時代、約二千五百年前と大して変わっていない気がします。
 それと、不要不急という言葉、コロナ禍でよく聞くようになりました。コロナ禍を通して、私たちの生活は、意外と不要不急な事ばかりだった、という事に気付かせて貰ったような気がします。
 では、人間の本質とは、私たちの生活において、本当に必要で緊急な事とは、何でしょうか?
 この問いに答えを頂けるのが仏教であり、その場所が寺の本堂です。

合掌

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