2016年 ごあいさつ

善教寺

第20代住職 廣幡 勝祐
HIROHATA Masahiro
Chief Priest of Zenkyo-ji Buddhist

平成7年に善教寺第20代目の住職を継いで、20年が経ちました。この間、尊いご縁を頂いた多くの方々が、お浄土へ還られました。

どんなに名残り惜しくても、私たちの世界には死による別れがあります。昨日まで「いのち」あった人が、この世を去ってゆく無常と呼ばれる現実。

臨終勤行の際、亡き方のご遺体を抱いて慟哭される方。やり場のない悲しみと悔しさ、様々な感情をいだかれた周りの皆さま。この世界の「いのち」を終えた亡き人。苦しむ者、迷える者をいつでも、どこでも、見護っていてくださり、すくってくださるのが、優しく、尊い、阿弥陀如来(ほとけ)様です。

亡き人との別れの悲しみの中で、南無阿弥陀仏と称える私たちですが、お念仏の心とは、
「心配しなくていいんだよ。いつでも、どこでも、私がいるんだよ。護っているからね、必ず救うぞ。」
と、阿弥陀如来(ほとけ)様から、私たちに向けての呼び声であります。

死による別れは厳しく淋しいものです。亡き人は、阿弥陀如来(ほとけ)様に導かれ、お浄土という真実の世界に、仏(ほとけ)様として誕生しました。

合掌


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