敦煌1日ツアー申し込みのため、朝食前にホテルの観光デスクに行ってみた。すると、今日は無理だと、凄い形相で断られた。世間ではゴールデン・ウィークで、日本からの観光客が沢山来ているとのこと。観光デスクは混み合い、スタッフは忙しなく動き回っていた。この時期に、敦煌に来てしまった、私自身の浅はかな計画を恨んでも、もう遅い。
朝食後、街中にある旅行会社に行ってみた。しかしどこも、私一人の客なんて、相手にもしてくれない。同時に列車のチケットの手配も依頼してみたが、一週間前でないとチケットは無理だと強く言われてしまった。毎度のことながら、私自身の無力さを感じ、悲しくなってきた。
ここ敦煌莫高窟は、一つの石窟毎に鍵が掛かっており、ガイドの案内と一緒でなければ、石窟内を見ることが出来い。そんな訳で、私一人タクシーで行くことは避けたかったが、結局一人で行く事になった。



今回の仏教遺跡探訪の中で、敦煌莫高窟は一番楽しみにしていた。ここは前泰の366年より、中国最初の仏教石窟として開窟され、河西回廊上に仏教文化の聖地を出現させた。仏教は敦煌の興隆を背景に、ここから各地へ波及していったのである。
唐代には既に一千余りの石窟があったといわれており、現在は16国、北魏、西魏、北周、随、五代、宋、西夏、元の十王朝の石窟など492窟が残されている。およそ一千年間、明代(1524年)に嘉峪関の閉鎖に伴い終焉を迎えるまで、途切れることなく石窟造営が続いた。
各時代によって石窟の構造、彫刻の様式、壁画の画題などには相違が見られ、「中国の仏教美術が一か所で学べる」といわれるほどである。
残念ながら、石窟内は写真撮影禁止であった。しかも入り口で、カバン・カメラ等は預けることになっていた。
今までは、写真等で、断片的にしか石窟内部の壁画や仏像は見たことがなかったが、やはり実際に自分の目で見ると、迫力が全然違った。壁画が迫ってくるような力を感じた。壁画を描いた人の魂まで感じられた。石窟内はちょっと冷たく乾燥していて、鑑賞するには良い環境であった。この環境のお陰で、これほど素晴らしい壁画が、今もそのまま残っているのだろう。
(石窟内は写真撮影禁止でしたが、なぜか写真データが保存されていましたので、掲載しておきます)




