昨日の朝、夜行寝台列車で蘭州に着き、睡眠不足だったせいか、昨夜は深く眠ることが出来、今朝の目覚めは爽快だった。
朝食は、またしても中華バイキング。嬉しいことに、ハムエッグとパンがあった。しかし、コーヒーは無し。
旅の出発前、「食に関しては、全く問題ない。中華料理は大好きだ」と言っていたが、さすがに毎日の、しかも朝から中華料理は辛いものだ。
午前中、いつものように、次の滞在地行きの鉄道切符の手配に行った。ホテル内の旅行会社だったが、なんとここはオンライン化されているらしく、その場でチケットが取れた。毎度のことだが、嬉しく安堵する瞬間だ。
昼から蘭州市内にある、白塔山と五泉山という、黄河対岸に相対する二つの山の公園に行った。ここ蘭州は、青海省に端を発した黄河が、初めて通過する大都市である。私は黄河に対して、海のようで対岸が見えないというイメージを持っていたが、それは河口部であるとのこと。ここの黄河には橋が架かって渡れた。川面はやはりその名に相応しい黄色(泥色)だった。



白塔山には慈恩寺があり、チンギス・ハンに謁見するために派遣されたチベット僧が、この地で病没したのを記念して建てられたそうだ。山肌にはいくつもの楼閣が建てられており、中でも高さ17メートルの白塔は、中国とインドの建築様式を折衷したものと言われている。
五泉山は前漢の武将・雀去病が西域に派遣され、人馬を率いてこの地に辿り着いた時、水の確保に苦しんだが、彼が剣を山肌に突き刺したところ、そこから泉が湧き出したという伝説の地である。名前の通り五カ所に泉があった。
ここ蘭州は「牛肉麺」が全国的に有名とのこと。町の至る所に牛肉麺のお店があり、どこにしようかと見ながら歩いていると、女性が声を掛けてきたのでその店に入ってみた。彼女は片言の英語を話した。○○大学(聞き取れなかった)で英語を勉強したと言っていた。
気さくな彼女は、さらに日本人の友人が三人いると言った。どこで知り合ったのかと聞くと、今までこの店に日本人が三人来たとのこと。つまり、私は四人目の友達という訳だ。
記念にデジカメで、今から食べる牛肉麺を撮ろうとしたら、何を勘違いしたのか、お店の人が皆やってきた。矢継ぎ早に色々聞いてくるから、牛肉麺は冷めてしまった。味がやはり香辛料で辛く、冷めたくらいが丁度良かった。
蘭州の人たちは、言葉が通じなくても明るく、面白い人が多く、良い印象が残った。(デジカメ画像はデータ消失)



→【4月25日】人里離れた、秘境〈蘭州〉
